こんばんわ!やっしーです。
今日は大手Sierの労務状況や残業時間の実態というタイトルで記事を書いていきます。
これらのSier企業に転職される人、仕事が大変なんじゃないの?という不安を抱えている人も多いはずです。
私も昔ですが入社前には自分自身でも大きな不安を抱いておりましたし、親、友人からもそんな激務な会社に就職して大丈夫?と心配の声をかけられたのを覚えています。
今時「うちはピンチの時は徹夜で頑張る企業風土です!」みたいな、ブラックなことを言う企業はありません。
「労務環境改善するため企業努力をしています!」と説明をする企業がほとんどでしょう。
では、それを聞いてあなたは「じゃあ安心」と胸をなでおろすことができますか?
そう言われても本当はどうなの?と勘ぐってしまいますし、実態はどうなの?と思うのが自然だと思います。
そこで本日は10年間Sier業界で働いた経験をもとに、各社の残業状況の実態を綴っていこうと思います。
改善され、ルールが整備されてきているのは事実
各社が働き方改革に力を入れているのは現場としても事実は強く感じます。
その点は、ウソではありませんし、これから足を踏み入れる皆さんも安心して良いと思います。
例えば、入退館の時間から残業時間を監視し、月間何時間以上を超えると上司、本人に呼び出しがかかる。
その注意状況が改善されなければ、上司にはペナルティーが科せられる。
そのようなルールは大手と呼ばれるSierではどこも導入されています。
残業時間MAXの目安としては80時間レッドカード、40時間イエローカードみたいな感じが多いです。
80時間超えの残業が続くと過労死リスクが上がるよと厚生労働省のガイドラインからも出ていますので、それ以上残業してもおとがめなしという企業はまずないでしょう。
80時間の残業はどんなイメージかというと、勤務日が月20日とすれば、1日平均4時間です。
定時:8時間、休憩:1時間、始業が8:30だとすると、8:30から21:30までが仕事になるというイメージです。
平日プライべ―トはほぼ期待できないが、ダウンするほどではない。
休日は仕事に侵されることがない。
個人的にも80時間以内なら、辛いが何とかサステイナブル。それを超える月が2か月、3か月続くと心か身体のどっちかが壊れるな。という感覚を持っているので、いい具合の基準だと思います。
実態としては労務基準ギリギリまで働こうとする
では、タイトルのようなNTTデータ、アクセンチュア、NRIのような大手Sierはどうなのか?というと会社が定めた基準ギリギリまで働いているというのが実態です。
平均40~50時間ぐらいは少なく見てもあるんじゃないかなと思います。
どの会社でも人不足。プロジェクトの予算、スケジュールは決まっている。もう手が回らない状態なのにクライアントからはバシバシ仕事が来る。
そんな状況なので、めいいっぱい残業しないと終わらない。
仕事が終わらないので、逆にもっと残業させてくれよと思っている社員も少なくありません。
高残業の肉体的な負担よりも、自分自身が抱えているプロジェクトや仕事が遅れてしまうという精神的なストレスの方がより強い。
3~4年もキャリアを積めば、自然とそんな風に考える人も多いと思います。
とはいえ、会社からの基準がありますし、上司も部下を高残業で働かせ続ければペナルティーを受けてしまいます。
昔は、会社PCの消し忘れということにしてその時間内に残業するとか、控除時間をばれないようにうっすら付けてごまかすとか、抜け道がいくつかありましたが、
さすがにそういった抜け道も潰されつつあります。
会社別の残業度合
では、NTTデータ、NRI、アクセンチュアの会社別の残業時間を私の仕事上の経験や友人からの情報をもとにまとめてみます。大学時代の友人でもこの3社に入社した人も多く、また、一緒に仕事をさせて頂く機会も多いのでそういった情報をもとにまとめてみます。
ホワイトそうに見えるNTTデータ
この3社の中では一番ホワイトそうに見えますが、意外と他の2社とも忙しさでは引けを取らないなという印象です。
激務度ランキング入りで有名なNRIともあまり変わらないというのが私の印象です。
昔から公共系といって、官公庁向けのシステムづくりを得意とする会社ですが、マイナンバーのときはプロジェクトがかなり炎上したといううわさが立っていました。
官公庁向けシステムであっても、これからの時代スピーディーな開発を求められますし、どんどんと忙しさは増していくんじゃないでしょうか?
年収は他の2社と比べて低いので、少しコスパは悪いように感じます。
言わずと知れた激務企業 NRI
激務企業のイメージが強いNRIですが、ここ数年の労務状況は改善されてきています。
これからの時代、高残業、激務のイメージが付けば、優秀な人材も集まらないですから、会社としてもイメージ払拭に力を入れているのでしょう。
少し前までは、「野村時間の本日中に仕上げます。」という言葉をクライアントとの打ち合わせで耳にしました。
ふつうは、「本日中」といえば、その日の終業時間を意味しますが、「野村時間の本日中」とは明日皆さんが出社するまでの時間までという意味だそうです。
つまり、徹夜で仕上げてきます♡ということなのですが、今はそういう働き方もよっぽどのことがない限り控えるよう会社からも指令が出ているそうです。
ただ、野村流の「詰める文化」は健在のようで、精神的なプレッシャーはNTTデータよりも高そうです。
肉食系営業のアクセンチュア
アクセンチュアもNRIと並んで長時間労働で有名な会社でしたが、こちらも会社として長時間労働の改善が進められています。
また、外資系企業ということもあり、働き方の自由度といった面で他の2社よりも進んでいるように思います。
ただし、プロジェクトの最前線で働く若手~中堅のうちは顧客との朝一番ミーティングがあればそれに出なければなりませんし、アサインされた社内会議には出席せねばなりません。クライアントが日本企業であれば他の2社と実態はそこまで変わらないでしょう。
私の個人的な印象ですが、アクセンチュアはここ数年かなりアグレッシブな営業を仕掛けているように思います。
その中には、無理な提案、受注をしたあと、コンサル部隊はどこかに消えてしまい、あとのシステム開発の段階で炎上するというケースも多く、結果高残業になるというケースも多いです。
その分、他の2社よりも残業時間は一段多くなる傾向があるように感じます。
Sier業界は納期や品質が第一です。それらが悪化し、プロジェクトが炎上してしまえば、どんなに社内制度やルールを整えたとしても労務状況も悪化せざるを得ません。
まとめ
本日は大手Sierの代表3社としてNTTデータ、アクセンチュア、NRIの残業時間についての記事を書きました。
いずれの会社も、残業時間という面では昔と比べ格段に改善してきていることは事実です。
無駄な打ち合わせや長時間の打ち合わせは社内では悪とされ、削減されてきています。
しかし、厳しい納期、コスト、品質基準のもとプロジェクトを回して行かなければならないということは変わっていません。
それどころか「メンバーの労務を悪化させずにプロジェクトを遂行せよ」という新たな使命が追加されたわけですから、プロジェクトマネージャーや、管理職にとってはより難しい運営を求められる時代になったといえるでしょう。
残業時間は減った半面、精神的なプレッシャーはあまり変わらない。もしくは、以前に増して強くなったと言えるかもしれません。
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