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アクセンチュア 労基に訴えられる~システムエンジニアは激務なのか~

当ブログでも何度か取り上げたアクセンチュア社が「違法な長時間労働の疑い」で22年3月8日東京地検に書類送検ました。
今回はこの事件をもとに、コンサルティングファームやSier業界の働き方改革についての記事を書いていこうと思います。

以下、yahooニュース記事からの引用です。

送検容疑は昨年1月3~30日、同社の社員1人に対し、各週40時間を超えて時間外労働をさせた疑い。
同局の過重労働撲滅特別対策班(通称かとく)によると、社員は当時、ソフトウエアエンジニアとして働いていた。
昨年1月の時間外労働は約143時間に上ったという。
かとくによる送検は、2015年に過労自殺した高橋まつりさんが勤務していた広告大手電通などがある。
アクセンチュアの話「事態を真摯(しんし)に受け止め、関係法令を順守しながらさらなる働き方改革、組織風土改革に全力で取り組む。」

今回の事件は実態とあっているの?

アクセンチュアはもともと激務のイメージが強い会社でしたが、ここ数年は働き方改革を進めており企業イメージの改善を図ってきていました。
しかし、ここに来てのこの事件で、会社に与えるダメージは非常に大きいです。

私自身もシステムエンジニア業界に身に置き、アクセンチュアさんと一緒に仕事をすることもあるが、
朝パソコンを開けると、平気で深夜の2時、3時にメールが来ているということもあります。
そして次の日、「昨日送ったメール見てもらえましたか?」という言葉。
(夜中の2時は今日だからと心の中で突っ込んでしまいます)

「確かに140時間の残業はヤバいけど、この人一人だけの話ではないんじゃない?」
というのが私の印象です。

他の大手コンサルティングファームと比較すると?

では、他の激務で有名なNRI、NTTデータなど、他のSier企業と比較するとどうでしょうか。
彼等も同じ業界同じプ競争の中で生きているので、平均的な忙しさは同じはずです。
しかし、これらの会社では、一定の残業時間をした人に対して会社からチェックが入り、業務を強制ストップさせるルールがあると思います。

そういう意味で、今回のアクセンチュアの問題については、社内の労務管理に関する規定に甘さがあったんだろうということは推測がつきます。

ただ、今回の事件を機に自浄努力で同社の労務環境に関する社内のルールや規定は厳しくなっていくことは間違いないでしょう。

これからアクセンチュア社への転職、入社は避けるべきか?

私は必ずしもそうとは思いません。
そもそも、コンサルティングファームなんてある程度の激務覚悟で入社し、
上に上にの上昇志向が強い人たちが集まる場所だと思います。
その分、入社後は普通の日系企業のサラリーマンがする仕事の10年先取りした仕事ができる。
30代で1000万という普通の企業では手にすることができない年収が得られるというメリットがあります。

また、コンサルティングファームやSierの働き方の特徴として、プロジェクト単位の働き方があります。
プロジェクトが佳境に入った際には忙しく、今回のような過酷な労務環境になりますが、プロジェクトとプロジェクトの切れ目では1~2週間の長期休みを取得することができるのです。

残業時間の多寡よりも、以上のような働き方についてのメリットに魅力を感じる人にとってはお勧めの会社であり、業界であると思います。

特殊な人の集まりから普通の会社になってきている

アクセンチュア、NRIなどのトップSier企業は、トップレベルの理系大学を卒業し、その中でも優秀でタフな人材を集められていますし、また入社してくる人も、厳しいビジネス環境に身を置くことを覚悟した人たちばかりでした。(云わばインテリソルジャー部隊)
それに見合う給料も貰っていたので、ある種過酷な労働環境でも今までは当たり前に受け入れて来たのでしょう。
働き改革なんて言葉がなかった、20~10年前の時代で生きてきた人に聞けば、
「今回の記事程度の残業ならそこまで珍しいことではないし、自分も経験したよ」という言葉が帰ってくるかもしれません。

ところが最近は、システムに対する社会からのニーズがどんどんと高まり、それに対して、選りすぐりのソルジャー部隊だけでは人手不足の状況になってきています。
企業は採用基準を下げ、中途でも一般企業から人をどんどん受け入れてきているのが現状です。

そういった人たちの中には今までのような過酷な働き方に耐えられないという人も出てきているというのも今回事件が顕在化した問題の一つに思えます。

これからは、良くも悪くも今後は癖が抜け普通の会社になっていくのではないでしょうか。

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